好きな歌

小学生の頃から、放課後クラブ(現在のキッズクラブの前身)やサービスステーションをご利用頂いているAさん。

今年の3月に高校を卒業してからは、平日通所サービス事業所に通っていて、週末にご家族の用事があった時やご本人の余暇支援としてサービスステーションを利用されています。

スタッフとマンツーマンでいろいろな過ごし方を楽しんでいますが、今回はカラオケでのすてきなエピソードをご紹介します。

 

カラオケに行き始めたきっかけは、Aさんが高校生になった頃、ご家族から

「大人になっていくAさんの楽しみが見つかるといいなあ。」

とお話をいただいたことからでした。

 

いつもの移動の車内で音楽を聴き、手を動かしながら、大きな声で気持ちよさそうに歌っていたAさん。

カラオケなら楽しめるのでは?との思いから、ご家族に提案し、行ってみたのが始まりでした。

カラオケには抵抗感なく、マイクを持ち、体を揺らして、楽しそうに歌っていました。

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始めは、スタッフがAさんの好きそうな曲を入力していましたが、

「自分で選べたらもっと楽しめるだろうなぁ。」との思いから、

スタッフがタッチパネルの操作方法をAさんに見せながら入力し、やってみてもらいました。

するとAさんはすぐに理解し、自分で上手にスクロールさせて、操作することができたのです。

最初のうちはスタッフがサポートしながら、曲を一緒に入力していました。

回数を重ねるごとにスタッフのサポートは減っていき、今では一人で操作が出来るようになったのです。

時には、同じ曲を何度も歌うことがあったり、Aさんが自分のペースでカラオケを楽しんでいることがよくわかります。

 

これがその様子です。

 

 

 

 

 

 

「今度はどの曲にしようかなー?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見つけた!この曲!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが歌いたかったんだ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

実は、Aさんが自分で好きな曲を入力するようになって、気が付いたことがありました。

スタッフが思うご本人の好きそうな曲と、Aさんが自分で選んだ曲には少し違いがあったのです。

スタッフが選んでいた曲は、ノリの良い遊び歌のような曲。

Aさんが自分で選ぶ曲は「ありがとうの花」「まほうのとびら」など、歌詞にメッセージ性があり、メロディーのきれいな曲だったのです。

 

本当は、こういう曲が歌いたかったんですね!

Aさんの心の中をちょっとだけ、見せてもらえたような…とても嬉しい気持ちになりました。

 

サービスステーションすてっぷの支援は、「安心、安全」だけではなく、ご本人が心から楽しいと思う時間を一緒に創ることだと初心に戻れた瞬間です。

 

Aさん、これから、また新しい顔を見せてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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