入所施設からアパートへ(支援センター)

アパートでひとり暮らしをしながら、就労継続支援B型事業所に通っているSさん。

2年間の入所施設利用を経て、現在の生活を始めるまでにはたくさんの不安や葛藤がありました。

 

暮らしの場を悩んだ時期💧


入所施設退所後には前橋市で暮らしたい、ということで生活支援センターに支援依頼があり、

退所後の生活の場を検討するところから支援がスタートしました。 最初は「孤独な生活は嫌」と、

グループホームでの生活を希望していました。 前橋市内で空室のあるグループホームは非常に限られて

しまうため、群馬県内に範囲を広げ、空室のあるグループホームを見つけては見学に行きました。

見学したら、面談をして感想等をふり返る・・合計13か所ものグループホームを見学しました。

実際に2か所のグループホームでは体験利用もしてみましたが、仲間と上手くやっていけるのかという心配

や自分のペースで生活したいという気持ちが大きくなりました。

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ご本人がどんな生活を望んでいるか聴き取り

相談を重ねました。

 

 

 

 

 

 

アパート暮らしを選択🏠


ついにアパートでのひとり暮らしを決断しました。

その後はひとり暮らしになったらどんなことにサポートが必要で、どの部分を制度やサービスでカバー

できるのか、支援センターとしてどんな関わりができるのか等をお伝えして、アパートで暮らすイメージを

持てるよう支援しました。

最終的に前橋市内にあるアパートを2カ所見学し、現在のアパートに決めました。

そしてアパートから通所可能な就労継続支援B型事業所の見学にも行き、ひとり暮らしの生活が

具体的になってきました。

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不安なことは一つ一つ解消していく💓


住む場所も、通所先も決まり、いよいよ計画相談が始まりました。

担当者会議にはいくつもの関係機関から、職員12名が集まりました。

「孤立した生活に戻らないように就労継続支援B型事業所を利用することで所属先ができ、仲間ができる。」

「分からないことや困ったことがあれば支援センターに相談すれば大丈夫。」

「毎日の食事の用意が大変なら、時々はヘルパーさんに手伝ってもらおう。」

「就労継続支援B型事業所がお休みになる年末年始やゴールデンウィーク等にどうしてもさみしくなって

しまったら短期入所を利用してみようか。」

これらのことが共有され、支援者が一同に会して「ここにいる人たちみんながSさんの新しい生活を

応援していくんだよ」ということを意識してもらえるような会議を開くことができました。

 

そして、ひとり暮らしがスタート‼


米田さん

ひとり暮らしが始まってからも不安な日々は続きます。

「体調不良時にはどこの病院に行ったらいいの?」

「携帯電話に高額な請求メールが届いたけど・・」

「夜中に体調が悪くなったらどうしたらいい?」

徒歩やバスで行ける病院を探して初回受診に同行したり、専門機関への相談に同行したり、

必要に応じて関係機関を集めて支援会議を開催しながら、ひとつひとつ問題を整理していきました。

Sさんがひとり暮らしを始めて現在1年半が経ちました。

引っ越したばかりの時は、毎日のように突然支援センターに来たり、時間外の相談もありましたが、

今では突然支援センターに相談に来ることもほとんどなくなり、Sさんのペースで落ち着いて生活

できているように思います。

これからも生活相談を継続しながら、Sさんの地域生活を応援していきます。

 

 

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